手術直後 -8- [脳動脈瘤]
2011年10月中旬
ICUで目を覚ますと妻の顔が見えます。
なぜか手術日を教えた覚えのない両親もその後ろにおりました。
とりあえず時間を聞いたところ、手術室に入ってから4時間たっています。
当然この間は覚えていませんが、予定よりは少し長かったようです。
ICUにいたのは、特に問題があったわけではなく、手術後は必ずICUに入って経過を見るという、この病院のルールのようです。
後ほど聞いてみると、すでに一度目を覚ましたようでした。
ですがお恥ずかしい話、全身麻酔後に入れられた尿カテーテルが気になっていたのでしょう。
小生「チ○○○は!?○ン○ンに管入ってる!?」
と訳のわからんことを叫んだそうです(恥
小生は覚えていないからいいですが、両親も来ていたので、妻が大層恥ずかしい思いをしたそうな。
わたしゃその程度では恥ずかしくないので、後で話を聞いて笑っとりました。
与太話はともかく、手術を通して思ったことがあります。
今回は死が差し迫った病気ではなく、予防治療でしたので本人は気楽なものでした。
ですが、そうした場合、病気発覚から手術までは家族は戦いです。
自分の病気でないだけに、大切な人が病気になれば心穏やかではいられません。
ましてや手術には予想外の出来事がないわけではありません。
安心するための手術だったはずが、パートナーを失うこともあります。
手術が終わって目が覚めるまでは、その不安や恐怖と戦わなくてはならないのです。
一方、本人は往々にして「まさか自分の時に失敗なんて」と楽観視してますがね。
しかし本人が頑張るのは手術後です。
手術の痛み、後遺症のつらさ等いろいろな要因がダイレクトに襲ってきます。
すくなくとも体のどこかにメスを入れれば、明日からいつも通りなんていうのは稀だと思います。
小生の場合はICUで目覚めた後、激しい頭痛に襲われました。
もちろん開頭手術よりは全然ましかもしれませんが、痛いものは痛いです。
看護師に言っても集中管理しているので、簡単に薬なんかくれません。
何度も何度も訴えました。5度目でやっと先生の許可が下りて錠剤の鎮痛剤をもらいました。
もっとも気休めにしかなりませんが、夜になってやっと頭痛がましになります。
しかし今度は暑さです。ただでさえ暑がりの小生、部屋の温度にグロッキー状態です。
部屋の隅の場所で、カーテンを閉められているので、風がほとんど通りません。
手術後7時間たって動きが。
鼠蹊部を圧迫しているテープをはがしてくれます。
看護師2人と脳外科の先生1人で作業にあたってくれます。
以前アンギオで、テープをはがすときに皮膚が負けてはがれてしまたことがあったので、リムーバー(といってもステリコット。注射の前とかに使うアルコール綿です)でゆっくりテープをはがしてもらいます。
するとなにやらツンツンとした感触が股間の方に・・・
見ると脳外の先生が尿カテーテルを抜いています(汗
釣りの時、浮きに当たりがあったような感じでツンツンと。
やがてスルッと抜けました。ビックリです。まったく痛くありませんでした。
後にも先にも最高の抜管技術で感動しました。
少しして小生も手伝いながらほとんどのテープをはがします。
一応圧迫物はまだつけたままですが、歩けるようにはなりました。
軽く歩いてみて問題なかったので、病室へ帰れることになりました。
すでに夜ですが、お腹が空いているので、看護師さんが夜ご飯を温めてもってきてくれました。
感謝。
明日からは手術後の検査です。
本来ならここまでに手術中の様子を書きたいのですが、当然覚えていないので、その後先生や看護師さんに聞いた内容を、次回まとめてみます。
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