治療と予後 - 後篇 - [顔面神経麻痺]
さて、副次的に見つかった脳動脈瘤はさておき、顔面神経麻痺の続きを書きます。
この顔面神経麻痺ですが、小生のような原因が特定できないものをベル麻痺と呼ぶようです。
原因はアレルギーだったりヘルペスウィルスだったり確実なことはまだわかっておりません。
症状は軽度なものから味覚障害を起こすような重度のものまであるそうです。
こうしたベル麻痺など、急性の顔面神経マヒの治療には、ステロイドとよばれるホルモン剤を早期に使用します。
ですが、小生の場合はうかつに薬が飲めない状況になってしまったので、投薬は中止です。
かわりにメコバラミン(商品名メチコバール)を処方してくれました。
この薬はビタミンB12です。神経障害に改善効果が見られるそうです。
副作用もほとんどなく、汎用性の高い薬です。
しかしまったく効いた気がしません。
もっともただのビタミンですから、劇的に効くような薬ではないので。
結局、自然治癒にまかせているような感じでした。
当時は知りませんでしたが、ビタミンB12は葉酸と協力して働くので、レバーやほうれん草をいっぱい食べておけばよかったと後悔してます。
その後、脳外科の検査で麻痺と動脈瘤に因果関係はないと診断されましたので、発症から1週間後にステロイドの開始です。
ですがステロイドは発症後すぐに始めないと効果がないといわれてます。
ビタミンB12も続けて服用していますが、案の定効果は感じられません。
重度な麻痺には手術であったり、軽~中度では鍼などの治療法もあるそうですが、小生のような原因不明なおかつ聴視味覚などは異常ないが、顔だけ症状がでてるというような場合、結局は自然治癒しかないようです。
そして小生が麻痺に対して行ったことは、なでるようなマッサージ(自分で)とか、定期的に暖かいタオルを載せて休むこととか、以前のような顔をイメージして、百面相みたいな顔のトレーニングです。
また、3回目の通院の時に、リハビリルームを予約して、顔のマッサージの仕方を教えてもらいました。
地味な努力の甲斐あって、10日後くらいには口や頬を動かすことができるようになり、2週間後には大分みられるような見た目になってきました。
なんとか自分比40%くらいの回復といったとこでしょうか。
なんとか自分比40%くらいの回復といったとこでしょうか。
ですが、まだ顔の違和感は激しく、まぶたはたれ気味ですし、口角は落ちてます。笑うと不気味です。
口を左右に広げると勝手にまぶたが下がり、耳の奥がジンジンとした感じがあります。
この麻痺ですが、軽症の場合は2週間から4週間程度で回復しますが、麻痺の程度によりもっとかかる場合もあります。また、完治する率は100パーセントではありません。
小生は、1か月を過ぎるころにやっと自分比60%くらいの回復率です。
ベル麻痺の回復には本当に時間がかかります。
リハビリとしてのマッサージを続けるのは努力が必要です。
百面相訓練もまめにやったほうが必ず効果がでます。
ですが意志の弱い小生、回復が見えてくるとだんだんさぼるようになってしまいました。
結局、麻痺は発症後1年後くらいに治ったと思います。自分比90%。
ただし、それから3年たつ今、見た目はほぼ以前通りですが、口の動きや頬の動きには違和感があり、若干の後遺症が残りました。
いろいろとやっておけばよかったと思うことがあり、後悔があります。
もし小生と同じようにベル麻痺になられたら・・・
一般にベル麻痺では、発症後1週間以内にステロイド投薬を始めれば、かなり予後がよくなるとも言われています。
もし可能ならば投薬医療は早い方がよいと思います。
また、療法士さんにマッサージの仕方を教えてもらってください。
治ったと思って途中でやめないで1年間は続けてください。
もちろんやりすぎはよくありませんが、必要であれば1年以上続けてください。
メコバラミンは葉酸と一緒に摂取したほうが効きがよいかもしれません。
悔いを残さない予後のためにお願いします。
タグ:顔面神経麻痺
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